並木克巳氏 ギャラリー克陶房    広告

伊奈焼はこの自然から生まれる

陶芸の粋をめざす克先生
陶芸ギャラリー克陶房を訪れた。五日市街道の新秋川橋手前に戦国時代の軍旗のような巨大な旗をなびかせて、
そのギャラリーはあった。
 広い展示室には、生活感を覚えるなじみのコーヒーカップ、茶わん、皿などの食器をはじめ、渋い味わいのある燭台、重量感のある壺、品性を感じる花器などの幾多の作品が所狭しを並べられている。まさにギャラリーを一般に開放した和やかな空気であり、作家の息吹が心を癒す豊かな空間である。
 並木氏は体の半分はある壺を製作しているところであった。15台のロクロを有するアトリエは、半分ギャラリーに並ぶ作品が創造されるにふさわしい神聖な場である。
 にこやかな笑顔で記者の取材に応じる並木氏は現製作現場をそのままの臨場感溢れる芸術論を熱く語ってくれた。
<ギャラリーを訪れる方は?>
中高年の女性が多いですね。関東の各地からおみえになる。陶器を購入される方は、ご自分で使われるほか、贈答やお返し、出産祝い、引越し祝いなどに利用される。昇進祝いーというのもありましたね。
<それにしても、こんなすばらしい作品が1500円からとは驚きです。>
 大勢の人に使ってもらいたいです。陶器の魅力とは「目指すものに届かない感じ」なんです。イメージをもつこと。すると偶然もあるが、励みもあります。

人気あるローソク立て
   

焼釜に独自の工夫が・・
<作風としては、素朴で力強い感じがします。>
 私がすきなのは、焼〆窯変(やきしめとうへん)です。上薬を使わず窯変で天然が醸し出す色ですね。訪れる方の90%が明るく光沢のある陶器より焼〆の作品を好みます。
<とてもナチュラルであきる野の豊かな自然美がイメージされます。>
 火は自然に変化するんですね。電気窯はコンピューター制御されるんですが、まきや炭は不純物による変化があるんですよ。電気や石油が悪いわけじゃないですが、陶器はあるものを使ってやっていた。例えばまきは梅の木だったり、土はそのままですからね。
<販売されている陶器は随分リーズナブルなものからありますけど・・・>
 たとえば5万円の陶器なら一人しか使えないが、5000円なら10人の方に楽しんでいただける。同じものは2度とできない手作りの良さですがみなさんに使っていただきたいものです。
<陶芸作家でいらっしゃいますけど、「職人」との違いとはどういうものなのでしょうか?>
 作家でも職人でもいいものを創ろうと思う心は同じです。

工房のダルマストーブ
<うーん、何か含蓄のある言葉ですね>
 陶芸教室をやっておりますので、時間のある方にはきてもらいたいですね。25歳から70歳の方がみえてます。
<随分はば広い皆さんが学ばれているのですね>
 電動ロクロが15台ありますから、皆さん楽しめますよ。
<将来山の中でリタイアして、焼窯もって陶芸生活ーなんてあこがれますが、そのためには何年ぐらい修行したらいいでしょうか?>
 まあ、3年みっちりやればいいでしょうね。

この緻密なおみこしも
克先生の作品
克先生に弟子入りしたい気持ちになったのは、気のおけないお人柄と素朴で生命力ある作品に見入られたからだろうか。ひとつひとつの作品に「克」というサインがあることには先生の思いを感じた。誰にでも近づける作品。しかし、その奥は先生の芸術家としての真剣さのように夢を求める躍動感に満ちている。
目を楽しませてくれるギャラリー
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